日本に犬を連れて帰る場合「検疫」があって、これまでは狂犬病の注射と健康証明書があれば、最低2週間の係留でOKだった。
ところが最近犬の輸入が急増し、それと平行して狂犬病が持ち込まれる危険が高まったという理由で、11月6日から検疫制度が大幅に見直された。
こちらで飛行機に乗せるまでに、何が必要かというと、
①マイクロチップの装着
②狂犬病予防接種(最低2回)
③狂犬病ウイルスに対する血清中和抗体価の検査(検査施設指定)
④抗体保有後の輸出前待機(採血後180日)
⑤事前届出書の提出
⑥出国前の臨床検査
⑦輸出国政府機関発行の証明書の取得
この7項目をクリアしないと、日本につれて入っても輸出国に戻されてしまうか、180日の係留!!なのです。
かつてイギリスではすべての犬に180日の係留を行っていた時期があって、その間にストレスで死んでしまう犬もいるという話しを聞いていたが、ついに日本もそこまで厳しい措置をとることになったようだ。
http://www.maff-aqs.go.jp/
↑こちらのサイトを見ると、「英国にならって」とはっきり書いてある。
上の⑤⑥⑦はこれまでと同じことなので、何とか大丈夫。
①と②だって、問題なさそう。
③は検査をしてもらえばいいんでしょ。
④は待ってればいいんじゃない。
と思い、まぁ何とかなるでしょと思いながら、細かい指示を読んでいくと
「え?」「なんで。」「どうして。」「どうすればいいのよ。」と疑問と不安があっという間に広がった。
日本に入るにあたって狂犬病の抗体を持っているという検査結果と待機期間を経過しているという条件をクリアするために逆算していくと・・・
待機期間 180日
検査のために打つ狂犬病予防接種が2回(生後90日以上で、最低30日間をあけること。)
そしてそれはマイクロチップを装着後でなくてはならない。
この中でルークがクリアしているのは、生後90日以上であるということだけ。
幸いマイクロチップは12月6日に装着し、去勢手術の経過もいいので、もしたとえば12月20日に狂犬病予防接種の1回目を打ってもらうとすると、
2回目は1月20日。
その後抗体検査のための採血を1月中にしたとする。
そして採血後の待機が180日(約6ヶ月)なので、ルークが日本の土を踏めるのは早くても7月末ということになる。
でももし検査の結果、「抗体が認められません。」なんてことになったら改めて採血しなければならないから、また日にちがかかる。
しかもその指定検査施設というのが、ヨーロッパにしかないのだ。ちゃんと届くのかなぁ。
結果だってどのくらいでもらえるんだろう。
なんか納得がいかないと思って、動物検疫所にメールで質問した。
以下のような返事
12月3日付けで農林水産大臣が指定する血清の検査機関が新たに追加されました。詳細
は当所ホームページをご参照下さい。なお、カナダの検査施設については、現在指定
されておりません。
指定検査機関につきましては、指定手続きを行っている部署より今後も随時追加され
る予定であるとの連絡は受けておりますが、いつ追加されるか、カナダ国内における
検査機関が今後追加されるかについては分かりません。
また、現段階では日本国内の検査機関も指定されていません。
指定され次第、随時ホームページに追加されますので、引き続きホームページをご覧
頂くか当課宛てにご照会下さい。
カナダ国内における検査機関が指定されない場合は、他国の農林水産大臣が指定する
検査機関に血清を送り検査を受けていただく事になります。
「わぁ、ややこしそう。イギリスに血清を送るなんて・・・できるかなぁ。」と思ってしまった。
でもまぁ病院の先生の助けをもらって、ルークはなんとかできたとしても
問題はリカ。
これからマイクロチップを埋め込むなんて考えられない。
ということはリカはもう日本の土を踏めないってこと?
と思ったら、農林水産省さんもいちおうそんな犬たちのことを考えてくれたようで、
「経過措置期間」をもうけてくれました。
期日は2005年6月6日
この日までに入れば、これまでの「検疫」を適用してくれるのです。
りょうの帰国命令が出れば言うことないけど、そうでなければリカだけ連れてしばらく帰国だー!と思ってます。
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